朝ベッドで読了『猫を棄てる 父親について~』村上春樹著。村上氏、父親とは20年も連絡とらない断絶があって、父親の晩年(90歳)になってようやく和解らしきものとなった、九死に一生を得た戦時中の父親の人生をたどりつつ、いわば贖罪の意味もあったかもしれない。この本の挿画がいいね、画を描いたのは台湾出身の若い女性で沖縄芸大への留学経験もあるそうな。文字が大きくて読みやすかった。村上文学、小難しいそうで敬遠しがちであった。でもエッセイで、ロンドン滞在中に、日本の航空会社代理店でケンモホロロニ扱われて、その飛行機は絶対乗らないと決めた、というエピソードなどは楽しく読んだことあり。
テレビ「映像の世紀バタフライエフェクト ロシア 暗殺と粛清」NHK) レーニン、スターリンからプーチンにいたるロシアの独裁政治、その恐怖を赤裸々に描く。番組は、作家グロスマンの言葉で締めくくる「ロシアは千年にわたる歴史の中で多くの偉大なものを見てきた。世界的な軍事的勝利も巨大な建築事業も海と海をつなぐ運河も、この国は見てきた。しかし、たった一つのことだけは、この千年間ロシアは見たことがなかった。それは 自由である!」
映画「雨あがる」2000年(NHKBS録画)日本アカデミー賞8冠、まことに面白く楽しい映画だ。原作:山本周五郎、脚本:黒澤明、監督:小泉堯史、主演:寺尾聡、宮崎美子、三船史郎。 凄腕ながら心優しい浪人武士、妻とともに清貧な日々をおくるなか、殿様に見込まれ、御前試合で並みいる強豪を打ち倒し、ついに仕官が叶うかと思いきや、どんでん返しが・・・・可憐な妻(宮崎)が放った「木偶の某」が殿様の翻意をうながすことに。
多摩川沿いをウォーキング、気温も穏やかで歩数アップ、10,736歩。
映画「タクシードライバー」1976年アメリカ(NHKBS録画) ロバート・デ・ニーロ ジョディ・フォスター。午前に見た「雨あがり」と違って、面白くも楽しくもなかった。タクシードライバーのロバート、厭世的な生きざまゆえか、大統領予備選候補者の暗殺を企て失敗、13歳の娼婦ジョディを救い出すため、娼館のギャングを襲撃して脚光をあびるなど、よくわからないですな。