エッセイ,健康

 先日、久しぶりに健康診断をうけた。そこで、かつて組合機関紙へ、健康診断にかかわるエッセイを掲載したことを思い出した。

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 医師・近藤誠にハマっている。近藤は、がんにかかったらほっとけ、下手に抗がん剤をうつと副作用で苦しむだけだ、健康診断は無駄、インフルエンザ予防接種も意味がない等々、と著書で訴える。これらは病院と製薬会社を儲けさせるだけだ、万一、自分が倒れたらいっさいの医療を拒否する、ときっぱり。

 ぼくも近藤に感化されてこの数年、人間ドックを受けてこなかった。それ以前は、受診結果に基づき、前立腺がん、大腸がん等の再検査を勧められるままに受けた。が、たっぷりとレントゲン、CT等の放射線を浴びただけで、検査結果は異常無しであった。

 僕の悩みは「痛風持ち」であること。組合活動でストレスが溜まると、酒量が増え激痛をともなう発作がおきる。今年になって左の足の親指関節につづき、右の足へと発作に見舞われた。共産党から自民党へクラ替えしたようなものだ。近藤理論?により、痛風発作の原因である高尿酸値を抑えるクスリを飲んでいないので致し方ない。

「酒の適量は百薬の長」?とする近藤理論を頼りに、病院にかからず、クスリも飲まず、そのことが結果として財政困難な健康保険組合への支援となるのではと、勝手に思っている。(2015年9月記)

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 近藤先生は2022年、73歳で逝去。ぼくの現在の心境は、大筋で近藤理論を信じつつも、痛風抑制クスリを服用したり、皮膚科の塗りクスリをもらったり、ちゃっかり医療の恩恵も受け、現代医療を全否定することもない、と思っている。