ちんだら節大会

 ちんだら節は、黒島を代表する三線歌。むかし「道切移民」によって、将来を誓い合った恋人であっても、強制的に別れさせられるという悲恋歌。野底村に追いやられた彼女を思って切々歌いあげる、黒島に残された男。野底の山に登って遠く黒島の彼氏を思いつめ、石になった伝説。

 沖縄の黒島郷友会は、ちんだら節の伝承のため第1回ちんだら節を開催し、東京の郷友会へもメッセージを送るよう依頼があり、以下の小文を送った。

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 36年前に出版された「りゅうきゅうねしあ」という本があります。朝日新聞の辰濃和男記者の書かれたもので、本土復帰前後の沖縄をルポしたものです。黒島滞在記もあり面白く読みましたが、ちんだら節のことも出てきます。そのなかで竹富島の古老が語るには、美しい娘が恋人と別れて、強制移住先の野底村で「思いつめて」石になってしまう、との民話が竹富島に残っているとのこと。

 また、歴史家の喜舎場永珣が紹介するちんだら節の歌詞では、野底へ強制移住させられたのは男であると、読み取れること等。ぼく達の理解と異なる記述なのでビックリもするが、第1回ちんだら節大会では、これらの真相解明も併せてご盛会を祈ります。    (関東黒島郷友会幹事長)

エッセイ,黒島

Posted by ttetsu