エッセイ,哲日記,食事,黒島

亀戸駅からタクシーで斎場へ向かう。きょうは親せき宅の告別式。タクシー初乗り500円、石垣島の料金と同じとはびっくり。いずこも運転手不足らしい。「うちの会社は、運転手ひとり紹介すると30万円もらえる」と運転手さん。料金1,200円。

見送られる方についてT家グループLINE(21名)へ投稿「広島で生まれ、幼くしてT家祖父母に育てられたヒーローが、長じてT家の繁栄に尽力・恩返しなされ、昨日東京で人生の幕を下ろされました。皆さまに心のなかで、ご冥福を祈っていただきたく思います 合掌」 すると、「優しい笑顔、やさしい叔父さんとの印象」「東京で苦境のとき、S川宅へおしかけいつも飲食ご馳走になった」と、沖縄本島居住の連中からコメントが寄せられた。

告別式を終え、町屋火葬場へ向かう。前車は喪主・遺族の皆さん、後車はぼくたち参列者数名。なかのひとりが自分の体験談を披露「喪主を務め霊柩車の助手席でのこと、その運転手がおしゃべり人で、火葬前に遺族どうし財産分与で喧嘩をはじめるものもいれば、奥さまがーはぁ~疲れた、早く終わってほしい、といろんな家族がいますよ」と。するとぼくが、前車を指さし、「向こうは大丈夫かなぁ」と不謹慎まる出しのジョーク。悲しみのなかにも、笑いもあった葬儀であった。

終了後、ひとり電車で帰路へ。でもせっかく都心に来たので、年内に店仕舞い予定の溜池の名店「うさぎ家」へ行って献杯することにした。夕方まで時間があったので上野科学博物館へ。ここは65歳以上無料なのでつい。先日の運営費を補うクラウドファンディングに協力しなかった負い目を感じつつ、どうもすいません。

さて、うさぎ家さん。秋田美人姉妹と黒島病に罹った大将に迎えてもらい、開口一番、「いま、Tちゃん(ぼく)のこと話していたのよ」と、噂をすればなんとやらだ。生ビールにお通し、冷酒に刺身盛り合わせ、泡盛に八重山麺をつかった焼きそば、それにシーブン(おまけ)の小鉢多数。食通池波正太郎もうなるであろう美味である。

18日敬老の日、近くのホテルでの祝賀会のあと、ふるさと会の役員会を開く予定で適当な場所ない?と、大将に相談すると「うち使って構わないよ」と仰る、祝日休業日なのに申し訳ないと思いつつ、「会長、幹事長と相談します」と仮予約をお願いした次第。

東京駅のコインロッカー(700円高っ)であずけた香典返しを取り出し、特急にて立川経由して帰宅した次第なり。